滋賀大学では、地域観光の新たなビジネス創出を目指し、2019年から一般事業者を対象としたリカレント教育としてウエルネスツーリズムプロデューサー養成講座(WTP)を主催しており、多くの修了生を輩出しています。加えて、滋賀県の観光協会職員等の人材(シガリズム人材)育成のコーディネーターとして、滋賀県の観光業界における中核人材を育成しています。WTPとシガリズム人材育成、この2つの受講生の融合により、新しい地域観光コンテンツの創出や人材プラットフォームの構築を目指し、10月11日(火)に2講座合同での「甲賀流健康修行プログラムモニターツアー「WELNESS NINJA TOUR」」を実施しました。
今回のテストツアーには31名が参加しました。かつて忍者が修行の地とした甲賀市甲南町の岩尾山を修験地に選び、参加者は忍者の装束をまとい、忍者の呼吸法や歩き方など、リアルな忍者の作法を学びました。昼食には炊き立てご飯の握り飯やみそ玉など、各自が作ったものを携帯し、約8キロの山道を自然に親しみながら走破しました。このツアーは、甲賀にしかない「忍者」と「健康ウォーキング」を掛けあわせて、自然の楽しさや運動の大切さを感じてもらい、行動変容につなげてもらおうというコンセプトで、昨年度のWTPビジネスプランコンテストで最優秀賞を獲得した「WELLNESS NINJA TOUR(官・民・忍)」を大人向けにアレンジしたものです(甲賀市・草津市が企画)。全体で約7時間の行程となり、最後の振り返りでは、今後ツアー商品化するための課題などをディスカッションしました。
参加者は、日ごろの運動不足を顧みるとともに、滋賀県のどこにでもある自然を素材とした付加価値の高いツアー商品を自ら考え・作るフィールドワークに大変興味を持っていました。参加者はこのツアーでの経験を持ち帰り、各地域の宝探しを進めるための参考とします。この2つのカリキュラムは、この後も座学やフィールドワーク、ワークショップなどを通じて地域観光の発展に貢献できるように学びを深め、それぞれの成果発表会を2月に実施する予定です。