7月21日(木)、第22回滋賀大学グローバルセミナー「滋賀の国際交流をお手伝いする人たちシリーズ第2弾―カナダの選挙制度―」を対面とオンラインで開催しました。
シリーズ第2弾となる今回のセミナーでは、滋賀県国際交流員として国際交流推進事業等にご尽力いただいているカナダ・ケベック州出身のエミリーラモン・カルディナルさんに、カナダ連邦選挙管理局で勤務されたご経験をもとにカナダの選挙制度や政治についてお話いただきました。
最初に、カナダの選挙活動についてお話されました。選挙活動期間中の最大のイベントは党首討論会であり、各政党の代表者による討論会が二日間にわたり、公用語である英語とフランス語、それぞれの言語による討論の様子がテレビ放送されるそうです。また、日本で行われているような街頭演説や選挙カーでの選挙活動とは違い、BBQなどのイベントを開催したり、看板での政党アピールを行うことが主な活動だとおっしゃっていました。カナダでは、若者の投票率が高いそうで、投票用紙がマークシートを利用していることなども含め、若者の選挙離れを防ぐ様々な工夫がされているように感じました。
次に、カナダにある政治の課題について話されました。カナダではフランス語圏であるケベック州の独立運動が課題としてあり、最近では落ち着いてきているとおっしゃっていましたが、過去には独立のための住民投票も行われたことがあったそうです。ケベック州はカナダの中でも経済的に重要な州であり、今後のケベック州の動きが注目されています。
質疑応答では、カナダの国会の仕組について質問がありました。カナダは上院と下院の二院制であり、カナダの上院議員は選挙ではなく有識者からの推薦で選ばれるそうで、日本の両議院がそれぞれ選挙で選ばれる仕組とは異なるということを知りました。
今回のグローバルセミナーでは、他国の選挙活動や政治について知る機会となり、質問した学生たちからは、関心の高さが伺えました。
~滋賀大学グローバルセミナー~
このセミナーでは、国際に関係した様々なトピックに関して学生同士が自由に話し合ったり、ゲストとの交流を通して学生自身の世界を拡げるきっかけを作りたいと考えています。扱うトピックは、異文化、留学、外国語、地球規模の話題(気候変動、Covid-19、政情不安、ヘイトクライム、国際情報リテラシーなど)など、国際に少しでも関することです。トピックやゲストスピーカーの希望があれば、ぜひメールを国際交流課までお寄せください。
【お問い合わせ先】
国際交流課
E-mail:kokusai[at]biwako.shiga-u.ac.jp(※ [at] を@に変更してください)