11月25日(木)、滋賀大学グローバルセミナー第14回「ボーダレス・ワーキング」をオンラインで開催しました。
今回は、台湾の大学を卒業後、日本の大学院で修士号・博士号を取得し、現在は本学経済学部で准教授をつとめる陳韻如先生にお話いただきました。陳先生が日本で働くことになったことについて、就職活動にとどまらず幅広くキャリアや研究のことについてお話を伺いました。
まず、就職活動やキャリアについてのお話を伺いました。陳先生ご自身の日本語能力や性別によるハンディキャップから、強みに変えていく考え方や日本と台湾における女性の働き方の違いなど興味深い内容がたくさんありました。参加者の多くは海外からの留学生で、学生時代の陳先生と同じ悩みを抱えた学生もおり、陳先生の考え方や経験から多くのヒントを得ることが出来たのではないでしょうか。
次に、陳先生の研究分野についてのお話を伺いました。お話の中で、日本人の方が日本の研究発表の場で求められていることをよく理解しているため、台湾人の教授が台湾の企業に関する研究を日本で発表することより、日本人の教授が台湾の企業に関する研究を日本で発表する方に価値があるということを説明いただきました。そのため、その求められていることを正しく把握できなければ、価値のある研究だとしても価値の低い研究として扱われてしまいます。つまり、陳先生のような海外から来られた先生は、その求められていることを理解することから始まるというわけです。
このことは、研究の世界に限らず異文化圏で生活している人全てに当てはまることだと思いました。自分が育ってきた中で培った見方、考え方に囚われることなく、異文化を知っていく柔軟性が重要だと気づかされました。しかし、その求められている視点や考え方は明文化されているようなものではないので、理解することは簡単なことではなく、異文化に身を置くことで違いを敏感に感じながら身に付けていくものだと思います。
~滋賀大学グローバルセミナー~
このセミナーでは、国際に関係した様々なトピックに関して学生同士が自由に話し合ったり、ゲストとの交流を通して学生自身の世界を拡げるきっかけを作りたいと考えています。扱うトピックは、異文化、留学、外国語、地球規模の話題(気候変動、Covid-19、政情不安、ヘイトクライム、国際情報リテラシーなど)など、国際に少しでも関することです。トピックやゲストスピーカーの希望があれば、ぜひメールを国際交流課までお寄せください。
【お問い合わせ先】
国際交流課
E-mail:kokusai[at]biwako.shiga-u.ac.jp(※ [at] を@に変更してください)