9月11日(月)、令和5年度滋賀大学FDセミナーをハイブリッド形式(彦根キャンパスでの対面・オンライン)で開催しました。
このセミナーは、教育・学生支援機構が主催するもので、全学的な教育改革の取り組みを推進するため様々なテーマを取り上げて毎年開催しています。今回のセミナーは、「ポストコロナを見据えた遠隔授業に関する新たな取組」をテーマとし、岐阜大学工学部教授で、同大学教育推進・学生支援機構の副機構長(副学長補佐)である横田康成氏をお招きして岐阜大学における遠隔授業の取組についてご講演いただきました。また、質疑応答の時間には、岐阜大学において大規模遠隔授業を担当されている同機構准教授の清島絵利子氏にも実例を紹介いただきました。セミナーは、役員、教職員、大学院博士後期課程の学生など70名以上が参加する盛況な会となりました。
岐阜大学では、遠隔授業における成績評価において、受講生同士の相互採点および採点者評価によるレポート採点法を用いた特徴的な取組をされています。横田教授による講演では、岐阜大学における受講者数1300名の授業でこのレポート採点法を実践された事例を交えながら、相互評価の方法やその有効性、課題などについて説明がありました。また、学生にとって、他の受講生のレポートを読み、受講生相互に採点する経験は学びの多いものであり、このレポート採点法を導入することにより遠隔授業においても少人数対面授業と同等以上の高い対話性・アクティブラーニングの実現が可能となるとの説明があり、新たな教育の質保証の方法を考える上でも大変興味深い指摘をいただきました。
続いて清島准教授から岐阜大学の約1300名を対象とする必修講義でこのレポート採点法を活用された経緯等についてご報告いただきました。その後、オンラインでの参加者を交えた質疑応答が行われ、会場・オンラインの参加者から、相互評価の具体的な方法やその精度、実際に相互評価を実施するにあたってのポイントなどについて様々な質問があり、予定時間を超えて活発な意見交換が行われました。
本学はオンライン・リモートを積極的に活用するハイブリッド型教育のさらなる展開を全学的に目指しているところです。今回のセミナーは、遠隔授業における創意工夫や適切な学修評価方法について全学教職員が理解を深めていく上で大変有意義な機会となりました。
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学務課教育改革室